Googleは2014年9月2日(現地時間)、Webブラウザ「Google Chrome」の Windows 向け最新版(バージョン37.0.2062.103)を公開しました。一部環境でテキストがぼやけたりツールバーやテキストが大きく表示されたりするといった問題が修正されています。
Google Chrome は2014年8月26日に最新安定版のバージョン37が公開されたばかり。Windows、Mac、Linux に対応しており、なかでも 64 bit の Windows OS に対応したアップグレードバージョン(64 bit 版)も登場し話題を呼んでいます。
32 bit 版に比べてメモリ容量や処理能力が優れている64 bit 版の Windows。今回の64 bit 版 Chrome の登場は、この優れた Windows の能力を余すところなく活用できるようになったことを意味します。実際、Google のソフトウェアエンジニアである Will Harris 氏によれば、64 bit 版の Chrome は、動画のデコーディング性能が15%向上したとのこと。高解像度の YouTube 動画もスムーズに再生できるようになりました。
また今回のアップデートではユーザーから要望の高かった、 Windows のテキスト表示の根幹を担う DirectWrite にも対応。テキストがよりなめらかに見やすく表示されるようになったほか、CPU 負荷の低減ももたらされました。
アップグレードする前に注意しておきたいのが、64 bit 版 Chrome は Windows Vista とXP に対応していないこと、動画などの Web コンテンツの処理を円滑にするプラグインのひとつ「NPAPI」をサポートしていないことの2点です。しかし「Adobe Flash」や「Microsoft Silverlight」のようなプラグインは64bit 版に対応しているので、「NPAPI」をサポートしていなくても特に問題はありません。64 bit 版にアップグレードしても、YouTube などのサイトは普段どおり見ることができます。
現在のところ64 bit 版はオプトイン型であり、英語版の公式ページから手動でダウンロードする必要があります。Google は今のところユーザーに対し強制的なアップグレードを求めてはいません。今まで通り32 bit 版のサポートも継続されます。インストールする際は競合を避けるため、開いている Google Chrome を一旦終了してから行いましょう。
Mac 向けの64 bit 版はまだ公開されていませんが、試してみたい方は英語版の公式ページより開発段階の Google Chrome Canary をダウンロードできます。