プロゲーマーという生き方:中編【WoTで世界1位を目指すCarenTigerインタビュー】

2016年には国内初のプロゲーマー養成学校が開校するなど話題の絶えないプロゲーマーシーン。なかでもPC用オンラインゲーム『World of Tanks(ワールド オブ タンクス)』(以下、『WoT』)は全世界で1億人を超えるプレイヤーを有する。2015年に開催された世界一決定戦『Wargaming.net LeagueThe Grand Finals 2015』には世界中から14のチームが参加し、賞金総額は2億6000万円以上、生放送は260万人以上の視聴者が閲覧した。

FRONTIERではそんなWoTの推奨PCを販売している。今回は、世界1位を目指す日本トップのWoTのチーム「Caren Tiger」(カレンティガー)のプロゲーマーShinozakitさん、Renno_JPさんを招いてプロゲーマーとして活動することの苦労、プロゲーマーを目指す人へのアドバイスを聞いた。3編に分けて紹介する。

~中編~ (前編はこちら
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‐Caren Tiger(所属チーム)での活動内容とこれまでの実績
MOL WoT Asia Open 優勝
WGL Asia Gold 2014 S2 League 3位 play-off 1位通過
WGL APAC Grand Final 3位
4gamers 微星電競筆電聯盟 戰車世界SEASON3 3位
WGL Asia Gold 2014 S3 League 3位 Play-off 3位
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Q:プロゲーマーをしていて大変だと感じるのは?

Rennno_JP:チームスポーツなので、人間関係が大切なんですよ。7人でやってるんですけど、それぞれいい所・悪いところがあります。お互いのいい所・悪いところをいかに補完しあいながらやっていけるか重要になってきます。共同生活をしているチームもいますが、僕たちは声だけのコミュニケーション(ゲーム中は音声通話サービスで会話)で相手の感情が見えてこないこともあるし、コミュニケーションが難しいな、と感じることがありますね。

Shinozakit:チームメンバーには九州の人と北海道の人もいるので(笑)なかなか全員では集まれないんですけど、たまに東京で集まったりはしています。やっぱり実際に会って話すのは重要だと思います。

Q:メンバーはどうやって集めてますか?

Rennno_JP:元からいるメンバーのツテだったり、あとは強いプレーヤーに声をかけたりします。ただし強いプレーヤーだからってトーナメントに関わってくれるかというとまた別の話で。時間的な制約もありますし、時間を取って練習に参加できるプレーヤーじゃないと、いくら強くてもチームには入れられない。

Q:たとえば、ランダム戦で偶然対戦したプレーヤーが強かったから声をかけてみる、なんていうことはありますか?

Shinozakit:いやぁ~それはないですね(笑)極端な話、ランダム戦が強くてもトーナメント戦では初心者。ランダム戦とトーナメント戦でのチームでの戦いでは動きが全く違います。うまくなる可能性は秘めてるんですけど、別物ですね。

Renno_JP:変な話、ランダム戦では自分が戦績を残せれば良い、って所があって他の味方をうまく利用しながら戦う必要があるんです。でもトーナメントの場合はチーム一丸とならなければ戦いには勝てない。お互いサポート・カバーしながら戦う作業がランダム戦とは根本的に違う。

Shinozakit:トーナメントに参加したいけど埋もれている日本の強いプレイヤーってまだまだいると思うんですよ。だから自分たちが公式ホームページとか生放送とか活動して、アピールしていって、そういう人たちが直接自分たちに連絡をくれるようにしないとダメだと思ってます。

Q:プロゲーマーになりたい人はどうやったらチームに入れるのでしょうか?

Shinozakit:入りたいチームの人に直接声をかけるべきだと思います。そのくらいの積極性があったほうがいい。自分たちのサブチーム(ブロンズシリーズ)があるので、そこに参加してもらって腕を磨いてもらうという方法もあります。

Renno_JP: 「アカデミーチーム」という形でCaren TigerマネージャーのPlaetauxがコーチの立場でやっています。彼が教えながら実力を計っているので、そこで腕を磨いてもらって、実力があればCaren Tigerのメインチームに上がってくることができます。

Shinozakit:うまくなりたい人を自分たちのチームで育てるプロセスは、未完成の部分もありますが、作るようにしています。理想としてはサブチームもブロンズからゴールドシリーズに上がってきてもらって、Caren Tigerのメインチームとサブチームとで直接ゴールドシリーズ戦いたいと思います。

Renno_JP:環境の力って大事だと思うんです。自分が上達したい、って強い意志があれば上のチームにどうにかして入れてもらう、そんな積極性が大事になってきます。自分より周りがうまいならそれだけ得るものがある。レベルの高い環境に自分を置くことで自分もどんどんレベルが上がっていく、良い循環が生まれる。

Q:たとえば、このインタビューを読んで「サブチームに入りたい」と思った人はどうしたら良いでしょうか?

Renno_JP:連絡してほしいですね。僕のツイッターでも、HPでも良いので。あとブログもやってるので連絡いただければ。テストとかは特にないのですが、決まった練習時間に出られるかっていうのが重要です。あとはもちろん練習と試合に出られることが最低条件になるんですけど。まずは気軽に声をかけてほしいです。

Q:プロゲーマーを目指しているプレイヤーにアドバイスをお願いします。

Shinozakit:まずはストリートファイターとか、MMだったり、FPS、WoTなど大会が開かれているゲームの中から自分に合ったゲームを見つけるのが第一段階だと思います。やってみて、本当に自分はこのゲームに向いているな、と思ったらそのゲームの中で戦績を残しているチームに自分から声をかけてみるべきです。絶対に無視はしないと思うので、そのチームのサブ的な位置で実力をつけて、自分を磨いていく、という中でプロゲーマーへの道が開かれると思います。

Q:ゲームの向き不向きというのはどのあたりに注意するとわかりやすいのでしょうか?

Shinozakit:個人戦と団体戦というのは一つの大きな違いになります。WoTなどの団体戦の場合はコミュニケーション能力も重要で、一人でゲームがうまくても勝てるとは限りません。情報交換、他人をサポートする能力、周りをみる能力が必要になります。一人でプレイするのが得意なのか、チームプレイが得意なのかは大きなわかれどころだと言えます。

Q:プロゲーマーに向かないのはどんな人ですか?

Shinozakit:やる気のない人ですね(笑)なんでもそうだと思うんですけど、毎日練習を続けられないとダメなんです。

Renno_JP:やっぱりキツイので、キツイと思った時にやめてしまう人とそれでも続けていく人がいて。そこの差がプロとアマチュアの差としてあらわれる。

Shinozakit:めちゃくちゃに言われますからね。団体戦だと、自分の欠点をまわりから指摘されるので。欠点を言われるのは気持ちのいいものではないですからね~(笑)そこを自分で認めて前に進んでいくには、やる気と折れない心が必要なのかなと思います。

Q:プロゲーマーの大変だと感じるのはどんなところですか?

Shinozakit:自分の場合は仕事との両立が、まず難しいですね。夜1時まで練習することもあるんで。で、朝7時には仕事のために起きなくてはいけない。そうすると睡眠時間も削られますし。仕事にも影響が出てしまうことはあります。自分の中での意識としては比重を完全にゲームに置いているので、仕事を少し早めに切りあげて、少し仮眠をとってから練習に参加する、なんてことはよくあります(笑)そこまでしてでも勝ちたいですからね。

Q:さすがに仕事中にゲームの練習をする、なんてことはないですか?(笑)

Shinozakit:それはできないです!(笑)戦術を考えるぐらいですかね。

Q:今後の目的、ゴールを教えてください。

Rennno_JP:まずはアジアトップを獲ることですね。トップを獲った後は世界を狙いたいです。そしてスポンサーの獲得。この手順を踏みたいです。

Shinozakit:それはチーム全員が思ってることだと思います。チーム全員が勝つためにやっているので、みんなプライドをもって「アジア一位を獲るんだ」という自信を常に持ってます。アジア一位、そして世界一位。これからの目標は勝つこと。それ以外は考えてないです。


Renno_JPのゲーミングマウス

Q:大会で勝つと賞金がでるようですね?どのくらいでるんですか?

Renno_JP:アジア大会だと一位で6万ドルなので600万円ぐらいですね。世界大会だと桁が違います。

Shinozakit:でもお金の為だったら練習してる時間をバイトに費やしていれば、それ以上の金額になっていると思うので、お金の為というよりはプライドの為にやってます。

Renno_JP: お金というよりも実績とか名誉のため。日本のゲームシーンを盛り上げて、他のゲーマーも上を目指せるような環境、いい循環をつくるため、というのも大きいです。

~後編へつづく~

インタビューで使用したWorld of Tanks推奨PC(by FRONTIER)はこちら

Caren Tigerオフィシャルサイト

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